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ひたすら登りの…甲斐駒ヶ岳黒戸尾根(苦行)登山記 [登山記]

2週間ほど前の10月14日、職場の仲間と山梨県の甲斐駒ヶ岳へ登山に行って来ました。甲斐駒ヶ岳は標高2,967mの日本百名山。しかも今回の黒戸尾根ルートは登山口から頂上まで距離10km、高低差2,000mを越える、「日本三大急登」にも数えられるなかなかの難コースですが…頂上近くの見晴らしはとても良いそうで、この時期は紅葉も期待できそう。
頂上では1ケタ台の気温まで下がることも想定して、ダウンなどの防寒具も完備し、この「ドM」なコースにチャレンジです。

…あ、今回はデジカメの電池を充電したままカメラに入れてくるのを忘れたので…写真は全てスマホのカメラです^^;
 
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【甲斐駒ヶ岳の中腹、「屏風岩」付近の紅葉】
 
 
 
 
今回の登山は、標準で9時間30分もかかる長丁場なので、前日夜に山梨まで移動してスーパー銭湯で仮眠、午前6時前に竹宇駒ヶ岳神社から登山開始です。
 
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【竹宇駒ヶ岳神社近くの駐車場に車を駐めて…いよいよ登山開始!】
 
 
 
まずは竹宇駒ヶ岳神社で道中の安全を祈願、定員5名のギシギシ揺れるつり橋を渡って登山道へ。いきなりスリルあるなぁと思ったけど、実はこんなのはまだまだ序の口で…^^;
 
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【竹宇駒ヶ岳神社で安全祈願】
 
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【定員5名のつり橋】
 
 
 
登山道に入ってしばらくは、うっそうとした森林の中を黙々と登るやや急な坂道。真っ直ぐと…時には九十九折りにぐいぐいと登っていくけど、所々に石碑や祠があるくらいで景色は全然変わらないので、達成感も今ひとつ。少しずつ高度を上げていく高度計を眺めつつ自分たちとの戦いが続きます。。。
1時間半ほど登って7:30ちょっと前に、笹の平分岐点に到着。ここまではなかなか良いペース[るんるん]
 
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【倒れた木の下をくぐって…】
 
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【笹の平分岐点に到着~】
 
 
 
笹の平から先は「八丁登り」ともいわれる急斜面で、相変わらず樹林帯の中を延々と登らされます。しばらく登って視界が開けたかと思ったら、目の前の大きな岩の上に鎖が…。ここは「刃渡り」と呼ばれる鎖場で、岩の両側は谷底まで落ち込む絶壁。景色は良いけれどそんなの眺めてる余裕もなく、鎖を頼りに慎重に登っていきます…。
 
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【少しずつ視界が…】
 
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【両側が崖の難所、鎖場の「刃渡り」】
 
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【景色良いけど…見てる余裕なんてありません^^;】
 
 
 
刃渡りを無事クリアしたあとは、祠がある刀利天狗の横を通って、また延々と樹林帯…。ときどき梯子や鎖場もあって、ぐいぐいと高度を稼いでいきます。標高2,000mを越えたあたりからだんだんと木々の色づきが進んで…赤や黄色に色鮮やかに。木々の間から見える山々も、キレイに色づいていますね。せっかくの良い景色なのに、あー…デジカメの電池を入れ忘れなければ。。。
 
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【時には木の梯子も…】
 
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【木々の間から、赤や黄色に色づいた山々が…】
 
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【橋を渡って、すぐに梯子。。。】
 
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【美しい紅葉!】
 
 
 
刀利天狗からしばらく登って、いったん下って5合目小屋の跡に到着。一服してまた先に行くと、目の前に巨大な岩と梯子が…。「屏風岩」といわれる難所で、写真を撮る余裕もなくゆっくりと登っていきます。。。
…というか、この先余裕があるところでしか写真撮れてません^^;。
登り始めから4時間ちょっと、10:20に七丈小屋に到着。ここは事前に申し込めば食事や宿泊も出来るとのこと。僕らは持参の補給食で食事を取り、しばらく休んだあと、さらに先に向けて登ります…。
 
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【キレイな紅葉と…(このあたりは写真撮る余裕があるのです^^;)】
 
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【紅葉と、遠くには八ヶ岳!】
 
 
 
テント場の横を抜け、七丈小屋から梯子や鎖場やら岩場やらを登ること40分ほど、8合目の御来迎場に到着。修験の山だったらしく、石造りの鳥居の跡もありますが、完全に倒壊してしまっています。その代わり、ここからの眺めは素晴らしく、遠くには山梨の街並みと八ヶ岳も見えますね。「もうここが頂上って事で良いんじゃ?」…なんて思ったりしますが、標高はまだ2,700mほど。あと1時間半、200mちょっとの登りが残っています。登った分だけ下らなくちゃいけないし、「何で僕は今こんな事してるんだろ?」と悶々と自問自答…。
 
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【修験の山らしく、石に刺さったエクスカリバー…じゃなくて宝剣が】
 
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【八合目の御来迎場から…八ヶ岳をはじめとしたパノラマの眺め!】
 
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【頂上は…まだまだ先。。。】
 
 
 
8合目からはさらに岩場が続いて…急勾配というか、ほぼ壁のような岩肌をよじ登るようなところばかり。しかも、一度下ったところに限って、急勾配で登り返す…そんなところばっかりなのですよね。体力には自信のあった僕も、壁を前にしては深呼吸というかため息をついて、少し登っては休んで…の繰り返し[ふらふら]。仲間の足を引っ張り、大きくペースを落として、1時間20分ほどかかって頂上ちょっと手前の東峰(2,965m)に到着。駒ヶ岳神社の本社もあって、もうここが頂上で良いんじゃないの~なんて思いつつ、最後の一踏ん張り、登山口から6時間45分、10km以上の道のりと2,000m以上の高低差を登り切って、12:45に甲斐駒ヶ岳の頂上(2,967m)に到着。いや-、ホントに長く険しい道のりでした。。。
 
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【頂上着いた…と思ったら、ここは頂上手前の東峰。駒ヶ岳神社の本社もあるのに。。。】
 
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【頂上は…あんなところに】
 
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【今度こそ到着、甲斐駒ヶ岳山頂~】
 
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【標高2,967m。よくここまで登ってきたねぇ…】
 
 
 
頂上は結構広くて、お弁当を広げて食べている方々も。周りを見渡すと、周囲の山々から頭一つ飛び抜けているので、かなり遠くまで見渡せます。他の登山客の方の話では、この周辺はガスってしまうことが多いそうで、今日はかなり条件がよいとのこと。隣の仙丈ヶ岳もくっきり見えるし、反対側には雲の上に頭を出した富士山の頂上も見えますね。あー、デジカメの電池を入れ忘れてきたのが本当に悔やまれます。。。orz
 
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【甲斐駒ヶ岳頂上から、同じく百名山の仙丈ヶ岳】
 
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【あーたまーをくーもーのーうーえにだーしー…富士山の頂上が[るんるん]
 
 
 
頂上到着から15分、13:00をまわったところで、下山のことを考えないと…と、18:00には日が暮れるとして、残り5時間で鎖場や梯子が続く道をそのまま引き返すのは、残りの体力を考えてもちょっと辛そう。もちろんヘッドランプは持ってきているけれど、疲れているのに足下が暗い中で急斜面を下るのは危険な気がします。
反対側の北沢峠への登山道であれば、距離は半分以下の5km弱、高低差も900mほど。峠からは南アルプス林道経由のバスも出ているし、こちらの方が無難そうです。

とはいえ、北沢峠方面のルートもなかなかの急勾配。おまけに僕は下りの登山道が大の苦手なので…思うようにペースが上がらず。しかも、下りだけかと思ったら、途中に駒津峰と双子山への登り返しがあって…7時間近い登りに耐えてきた足腰には堪えます。その上、もっと余裕があると思っていた最終バスの時間が、北沢峠方面から登ってきた方に聞いたところ、甲府方面が15:30、長野の伊那方面でも16:00であるとのこと。出来れば甲府方面のバスに間に合いたいけど…かなりペースアップしないと間に合いそうもありません。そんなこんなで、焦って山道を駆け下りていると…右足首をグキッとやってしまいました。足首を内側に挫いてしまったようです。しばらく休んでも痛みは引きそうもないので、何とか歩けることを確認して、16:00のバスに目標を絞って下り…何とか、5分前の15:55に北沢峠に到着。
 
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【北沢方面への下り、登り返しも何度かあって。。。】
 
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【バス発車5分前に到着、北沢峠】
 
 
 
北沢峠を通る南アルプス林道は、環境保護のためマイカーはおろか自転車までも通行禁止となっていて、最終バスを逃すと山小屋に泊まるしかないそうです…。バスで長野県の伊那市まで下ってきたあとは、同じく甲府方面のバスに間に合わなかった方々とタクシーを相乗りし、国道152号線を北上して茅野駅まで。途中撤退していた仲間とも合流し、途中の温泉銭湯で登山の汗と疲れを流したあと特急電車で東京まで帰ってきました。。。
 
下山後、足の痛みが引かず、くるぶしがどこだか分からないくらい腫れて内出血してきたので、日をあらためて整形外科に行ったら、「中程度の捻挫で全治3~4週間」とのこと。しばらくは大人しく静養するしかないようですね。。。^^;
 

↓今回の登山ルートはこちら

 

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